「歯周病になると歯が抜け落ちることがある」と耳にしたことがある人もいるでしょう。
歯周病は高齢者がかかりやすい歯の病気と考える方もいらっしゃいますが、近年では20代の若者でも2~3割がかかっている「国民病」ともいわれています。
重度の歯周病にかかれば、若くして大切な歯を失ってしまう方も少なくありません。
歯周病を予防するためにも、歯周病が発生するメカニズムを理解するのは大切なことです。
今回は、歯周病の原因や特徴などをお話します。
歯周病とは?
むし歯とは違い痛みが無いことから、気付かない間に病状が進行してしまうところも歯周病の恐ろしい点だと言えるでしょう。
歯周病は、以下の段階で症状が進行します。
1.細菌の繁殖
2.歯肉炎
3.歯ぐきから血が出る
4.歯槽骨が溶ける
5.歯が抜け落ちる
1段階目となる「細菌の繁殖」では、歯垢の中にある細菌が歯石を作り出します。
年月が経つにつれて歯石は非常に硬くなり、セルフケアでは取り除くことが難しくなります。
2段階目の「歯肉炎」にかかると、炎症が歯肉繊維まで到達している状態になりますが、歯根膜や骨までは達していません。
歯肉炎にかかったとしても、全ての人が歯周病になるわけではありません。口腔環境やセルフケア、食習慣によって病状の進行も様々です。
3段階目の「歯ぐきから血が出る」状態になると、普段通りの歯ブラシをしたりリンゴをかじったりしただけでも出血するケースがあります。
歯肉の内側から出血することが多くありますが、強い炎症を起こしている際には歯肉の外側からも出血します。
歯ぐきから血が出る段階では、痛みを感じることはほとんどありません。そのため、歯周病は「沈黙の病気」とも言われています。
4段階目になると、「歯槽骨が溶ける」状態になります。これは、歯の根の方まで炎症が侵入していることを意味します。
歯周病の原因菌は歯の根の方まで進み、歯根膜や骨を溶かし続けます。
5段階目になると、歯周病が悪化を繰り返した状態となり、歯の根の周りの骨はほとんど溶けてしまっています。
その結果、歯が抜け落ちることになります。
歯周病が疑われるサインとは?
また、歯周病が進行し慢性化してしまうと、炎症反応性物質が歯ぐきの毛細血管から全身に送られ、心臓病や糖尿病、肺炎などを引き起こす可能性もあります。
さらに、歯周病にかかっている妊婦さんの場合、早産の可能性が高まるというデータがあります。
これから妊娠を望んでいる女性は、口腔環境を整えておくことも出産に向けての大切な準備の1つだと言えます。
歯周病を予防するためにも、歯周病を進行させてしまうリスクを覚えておきましょう。
歯周病を進行させるリスクは、以下の通りです。
・糖尿病
・喫煙
・不規則な食習慣
・不適合な冠や義歯
・歯ぎしりやかみしめ
・口呼吸している
・免疫抑制剤を飲んでいる
・ストレス
上記の項目に多く当てはまる方ほど、歯周病はかかりやすく進行しやすいことが特徴です。
喫煙や食習慣など、日頃の生活習慣を見直せば改善できるものは、積極的に改善し歯周病を予防するよう努めましょう。
まとめ
歯周病にかかると治療できないと言われたのは一昔前の話で、現在では歯周病は治療することができます。
日々のセルフケアを丁寧に行い、定期的に歯科検診することで歯周病は予防することが可能です。
戸畑なかしま歯科
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